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☀️太陽さん☀️

マスカーニャ・ガブリアス対面の問題点を考える

サムネイル:マスカーニャに突撃する友人のガブリアス

はじめに

このような投稿を見かけた。

以下はAIによる要約である。

初手マスカーニャ対ガブリアスで、
ガブリアスが居座ることは必ずしも悪手ではない。
ガブリアスは倒されるリスクがあっても、
後続の積みエースの起点を作れるなら、居座る価値がある。
一方で、マスカーニャ側にも技や持ち物の選択肢があり、
お互いに相手の型を読みながらプレイしているため、
「この行動はありえない」と断定することはできない。
ポケモン対戦は目の前の1ターンだけでなく、
構築全体や後続まで含めて判断するゲームである。
予想外の行動で負けても相手を批判するのではなく、
その選択を咎められなかった理由を考え、
改善することが上達につながる、というのが筆者の主張である。

率直な感想として、この記事の内容はやや浅く、特に議論の前提や想定に飛躍があると感じた。本稿では、当該記事の問題点を指摘した後に自身の見解を述べる。

試合展開の基礎的な内容が中心となる。

状況に対する疑問

まず、マスカーニャ側が積みエースの起点を作ってしまうリスクを抱えていること自体は、対戦経験者であれば当然織り込んでいる事項である。あまり新規性のない意見ではあるが、確かに、ガブリアスを切ることが合理的な選択になる展開は存在する。

しかし、記事で扱われているのは「初手対面」である。

一般的には積みエースへのストッパーや切り返し手段は構築段階で用意されている。試合の展開が進み、情報が開示された後であれば、ガブリアス切りは一種の適切なゲームの進行手順になるが、殆どの場合で初動は双方とも情報が少ない状況である。

この段階で積みエースの一貫性を見極め、大きなリスクを負う立ち回りを正当化するのは論理として無理がある。ただし、初手ガブリアスがマスカーニャに居座った場合の勝率データを持っているわけではないため、この点はあくまで経験則に基づく意見ではある。なお、勝率は間違いなく低下するため調べるつもりはない。

起点作りガブリアスの性質

起点作り型ガブリアスが、命中が不安定なトリプルアクセルや、特攻下降のある流星群、行動ロックのある逆鱗など、相手にリスクを伴う技選択を強要できることは、ガブリアスというポケモンの大きな強みであり、タイプを活かすポケモン対戦の奥深さでもある。この点に関しては一般化できるだろう。

不均衡な条件設定

しかし、ガブリアスの強さと初手のマスカーニャ対面でガブリアスが居座る論理の妥当性は、全くの別問題である。記事ではこのように説明される。

この場面でのガブリアス居座りは、ガブリアスが生存するか、A+2ハッサムが爆誕するかのどちらかを強制させることができる1手になる上、トリプルアクセルが外れた場合にガブリアスがステロなど1回行動しつつハッサムの起点ができる場面を作り出すことができます。

この理屈は、自分はガブリアスを失っても勝てるが、相手は裏のポケモンに積まれると負けるという前提に依存しており、両者の条件設定が明らかに不均衡である。

その裏がカバルドンやアーマーガアなどガブリアスを見れるポケモンだった場合は蜻蛉を押すのが安定よりとなるし、裏に相手のエースを切り返すストッパーのポケモン(極端な例だと襷メタモン)がいるとトリプルアクセル安定よりになります。

筆者自身も相手の裏次第であることには触れているものの、例えばカバルドンは「ガブリアスを見れるポケモン」であると同時に「相手のエースを切り返すストッパーのポケモン」である。特に、スタンダードな構築において、ポケモンの役割は明確に分類できないため「裏Aなら○○」「裏Bなら○○」という二分法そのものが成立しにくい。

相手の全貌が見えない情報不足の状況で蜻蛉返りを読むことや、ガブリアスを切っても問題ないと判断することは、極端なケースを除けば非合理的な選択になる。

マスカーニャ・ガブリアス対面についての思考

もっとも、私自身は「初手マスカーニャに対して居座る」という選択肢自体を完全に否定するつもりはない。あくまでも問題意識は結論へ至る過程で置かれている前提条件に妥当性がないことである。以下は、自身の考えである。

実際には、打開が成立するケース以外にも、トリプルアクセル以上に蜻蛉返りや叩き落とすといった技がリスクとなる場面は十分に存在する。相手の交代先やゲームプランを考慮した結果、あえて居座るという判断には一定の合理性がある。

例えば、相手が「マスカーニャ+ゲンガー」で、こちらが「ガブリアス+ブリジュラス」という並びであれば、安易にブリジュラスへ交代すると、蜻蛉返りからゲンガーを着地させられ、メガシンカを絡めて一気に崩される展開も考えられる。このようなリスクを考慮してマスカーニャに居座るという判断には一理あるだろう。

本質的な問題点

この問題の本質は初手の読み合いに敗北するということの潜在的なリスクである。

初手にガブリアスを投げるという選択は期待値から説明できる行動である。選出を能動的に行う場合、プレイヤーは単純な相性と読み合いに加えて有利対面を引いた際の期待値を考慮する。

ガブリアスは有利対面で大きくアドバンテージを取れるポケモンである。当然、それを警戒して相手が初手にマスカーニャのような対ガブリアス用のポケモンを合わせてくることも十分想定できる。

これは「不利対面が予測できるからガブリアスを初手に投げるべきではない」という話ではない。

例えば、ガブリアスと同等のパワーを持ち、なおかつマスカーニャにも不利を取りにくいポケモンがいるのであれば、そのポケモンを初手に選出できる。複数の先発候補を用意することが噛み合いの回避には必要と考える。

また、先ほどの例であれば、交代先のブリジュラスにHD振りなどの工夫を施すことでケアの範囲を広げられるため、調整や技構成が立ち回りの安定感に大きく影響を与える。

おわりに

当該記事の問題点は「ガブリアスが初手マスカーニャ対面で居座ることが全くおかしくない」という部分ではない。その結論に至るまでの論証が、一部の都合のよい展開を前提に過度に一般化されている点にある。

ポケモン対戦では、局所的な一手の合理性は構築・選出・ゲームプラン全体の期待値の中で評価されるべきである。したがって「積みエースの起点になるから居座る」という単純な図式だけでは、その選択を正当化することはできない。大抵の場合はリスクも大きい。

ガブリアスが居座る合理性は一部存在するだろう。しかしその合理性は、記事で挙げられた例よりも、様々な展開によって検証されるべきものである。